香川県教育センター
香川県の教育調査研究でプレイグラムタイピングの活用事例が報告されました
香川県教育センターの教育研究活動の成果をまとめた令和4年度調査研究報告書において、タイピング練習教材 Playgram Typing(プレイグラムタイピング)の研究協力校での活用事例が紹介されると共に、同センター主催の研究発表会においてその成果が報告されました。
香川県教育センターでは、令和三年度より、県内の児童生徒のタイピング能力の調査研究においてプレイグラムタイピングを利用しています。本教材は、現場においても「インタフェースの分かりやすさ」や「過去の成績を個々の端末で確認できる」といった点が評価され、同センターより教材の紹介を受けた県内の一部の研究協力校で活用が始まっています。
一例として、香川県内の研究協力校A(以下、A小学校)では、朝の活動として週一回の「タイピングタイム」を設け、1年生から6年生までの全校児童がプレイグラムタイピングを使ったタイピング練習に取り組んでいます。
以下のグラフは、月末ごとにタイピングタイムで「特訓モード」に取り組んだ際のタイピングスコアの学年ごとの平均をプロットしたものです。この結果から、プライグラムタイピングを使った継続的な練習に取り組むことで、各学年でタイピング能力が向上していることが分かります(※)。
香川県研究協力校Aでの平均スコア(令和四年度)
※: 小学3年以降の学年では、特訓モードの3つの難易度(簡単・普通・難しい)のうち、10月以降は「普通」または「難しい」のみを選択するように制限しました。その影響で一時的にスコアの低下が見られます。
A小学校での取り組みには、まだローマ字を学習していない小学1・2年生が含まれています。このため、当初は教師から授業の混乱や意欲の低下を懸念する声が挙がっていました。しかし、プレイグラムタイピングでは練習画面に指の使い方やキーの位置、ふりがなが表示されるため、まだローマ字を習得していない児童でも学習を進めることができます。その結果、小学校低学年の児童でもアルファベットの基礎学習を兼ねてタイピング練習に取り組むことができました。
同センターの調査研究報告書はこちらからご覧になれます(一部の報告書の閲覧は、香川県内の公立学校の教職員のみ可能です)。また、研究発表会の様子はこちらからご覧になれます。
A小学校 ICT 担当者様からのコメント
タブレット端末(iPad)が1人1台導入され、授業実践に活用していく中で、課題となったのが児童のタイピング技能でした。
端末をノート代わりに利用していこうとすると、キーボードによる文字入力を避けては通れません。そこで、本校では今年度プレイグラムタイピングを利用させていただき、全校でタイピング練習に取り組みました。
タイピング練習に取り組むに当たり、いろいろなアプリなども検討したのですが、無料で使えるものがなかなかなく、アプリのインストールに制限のある本校の環境では活用しづらいものばかりでした。そこで、ブラウザベースで利用できるプレイグラムタイピングを活用させていただくことにしました。使わせていただいて感じた、プレイグラムタイピングの優れている点は以下のとおりです。
- 基礎的な練習から発展的な練習まで、自分の技能に合わせてタイピングの練習ができる
- 画面にタイピングのアニメーションが表示されるので、どのキーをどの指で押すべきかが直感的に分かる
- 1回の練習時間が比較的短いので、児童が集中して取り組める
- とっくんモードでは、終わったあとにスコアが表示されるので、自分の技能の伸びを実感できる
今年度、1年間プレイグラムタイピングを活用させていただき、児童のタイピング技能の伸びを実感しております。来年度も引き続いて活用させて頂くつもりです。